ラブドールの価格のおはなし(TPE編)

投稿者 : 仔ドラ on

開幕ネタが思いつかないから覇王翔吼拳を使わざるを得ない(」゚Д゚)「


というわけで、前回のレビュー記事の中でちょろっと話題に出してた『TPE製のラブドールってなんで同じ身長でもブランドごとにこんなに価格違うのん?(´・ω・`)』という、定期的に寄せられる疑問にお答えしていこうと思います。
わりと業界の裏側をぶっちゃけるネタなので、知りたくないって人はブラウザバックしてください(「゚Д゚)「


まずは続きを読むボタンをポチった勇気を賞賛しよう……!( ゚Д゚)
しかし人が深淵を覗くとき深淵もまたry

というわけで、ここから価格が大きく変わるカラクリを説明していくわけですが、まずはTPEの特徴を簡単に纏めてみましょう。
詳しくは以前に別の記事にまとめたのでそっちを参照。
シリコン編はこちら

TPEの特長
・やすい
・やわこい
・かるい(同じ大きさのシリコン塊と比較した場合)
・とける(加熱による融解)

>・とける(加熱による融解)
そう、TPEは加熱(約150℃~200℃)する事で融解し液状化するのである( ゚Д゚)
この特性を生かして、TPE製のラブドールは高温に加熱して液状化→注射器のような機械で型に流し込む→冷まして成型。という方法で作られてるわけです。
実はここに価格の変わるカラクリが隠されています。

え?どういうことかって?(´・ω・`)
TPEは加熱すると融ける。つまり、古いTPE製ラブドールの肉をはぎ取る→加熱する→融ける→再利用できる。
はい、こういう事です。要するに価格の安いブランドは、素材に再生材をたくさん混ぜてコストダウンを行っているわけです(´・ω・`)
※もちろんそれだけが理由ではないけども。メインはこれ

ただし誤解しないで欲しいのが、『現在製造されているTPE製ドールのほとんどに再生材は使用されている』という点。
再生材不使用を宣言してるブランドはごくごく一部のみで、ほとんどのブランド、モデルに再生材は使われてます。単純に比率の違いです。


では比率が高いとどうなるのか?という点に注目していこう。
まず、TPEは精製段階で品質をある程度コントロールできます。具体的には、オイルを増やして柔らかくしながらもブリードが出にくいように、といった調整ができます。
しかし、再生材の比率が増えると、素材の出どころによって品質や配合比率が異なるのでこのあたりのコントロールが難しくなります。
その結果、品質が安定せずブリード量が増えたり、結果的に経年劣化が早まったり等のトラブルが起きやすくなります。

『安いものには安い理由がありよいもの(高いもの)には物語がある』というのは、福岡でこだわりの製品を取り扱うスーパーマーケット『マキイ』の牧井忠社長の言葉ですが、まさにこれです(´・ω・`)
ちなみに、安いブランドは素材以外の面でもコストカットを行ってるので、梱包なども雑になる傾向があります。


というわけで、仔ドラさんの手元にある極秘資料と培ってきた経験を基に、うちで取扱ってる各ブランドを纏めてみよう(「゚Д゚)「

【高価格ブランド】
・Doll House 168系列
・Piper Doll
・転生少女ももいろプリンセス

まぁDHとPiperは元をたどれば同じだけど(´・ω・`)
さて、この系列のブランドはなぜ高いのか?
まず、Doll House 168系列およびPiper Dollは再生材不使用、新品のTPEだけで生産しているためです。
これ意外と知られてないからもっとメーカーはアピールすべきだと思います!(「゚Д゚)「
ちなみに、ももプリも発足当初より再生材0を目指して研究、配合を行っているらしく、再生材の使用率は非常に低い(もしくは0実現したか?)です。
そのため、三ブランドとも(生産ロットによって差はあるけど)ブリード発生率なども低く寿命が長いのが特徴です。
実際、うちのサンプルのドールは全くと言っていいほどブリードしてません。ぜんぜん手入れしてないのに……(´・ω・`)
また、梱包もかなりしっかりしているので安心してお迎え出来ます。特にPiperとか緩衝材がミッチリつまり過ぎて検品が大変なレベルです。
そういうわけで、仔ドラさんがおススメするTPE製ブランドはこの三つです。みんなお迎えしてね!( ゚∀゚)


【中価格ブランド】
・WM Doll

ななパレも価格的にはここだけど、あれはメイクコストなどもあるので今回は例外として扱います(´・ω・`)
WMの再生材の比率はわからないものの、老舗メーカーだけあって品質はかなり安定してます。
ただし、ハズレロットだったのか保管環境なのかはわかりませんが、『ブリードヤバすぎてヤベェ(;゚Д゚)タスケテ』っていう相談も過去にあった&価格的に見てもそれなりには含まれてると思われます(´・ω・`)
ただし、ここのすごい所は梱包技術。箱を開けるとファー付きのベニヤ板で四方が補強されてるし、各備品も緩衝材で置き場が作られてる。
いままで一度もドールを包んでる毛布がはだけてたりしたことが無かったりと、梱包には物凄く力を入れてます。
他のブランドも見習ってほしい( ゚Д゚)
Piperほどではないけれども素材はかなり柔らかい=オイル含有量が多い(=重い)ので、再生材の比率は少し気になるものの、梱包を見る限りメーカーがドールを大事にしてるのが伝わってくるので、ここも安心してお迎えできると思います。


【低価格ブランド】
・Irontech Doll
・AXB Doll

はい理由のあるブランド(「゚Д゚)「
とはいえ、鉄ドールのほうは本来なら、WMとAXBの中間ぐらいの価格帯になるブランドです。
うちはこことななパレだけは中間業者を介さずに工場と直接契約してる=中間マージンが抜かれないため安く仕入れられるので、通常より安めの価格で提供しております。
さて、まず鉄ドールの方から。ここは表に出してないものの裏にサンプルが一体いるのでよくわかりますが、価格から考えると悪くない品質です。ブリードも並~少ない部類です。
梱包も綺麗とは言い切れないものの、出来るだけ安価に抑えつつもしっかり梱包しようという意識が見えるので好印象。
だからもうちょっと写真にお金使って!(「゚Д゚)「
ぶっちゃけ宣材写真で損しまくってるブランドである(´・ω・`)

そして低価格筆頭のAXB。
うん……まさに安いものには……(´・ω・`)
有名ブランドだし安いのもあってお迎えする方の多いブランドですが、仔ドラさんは正直あまりおススメしません。
素材の感じがロットによってよく変わるし、梱包が荒くてドールを包んでる毛布がほぼ毎回はだけてるせいで、箱を開けると内側に油染みがベタァってなってることが頻繁にあります。
検品のたびに仔ドラさんが取り出して毛布で包み直して緩衝材の位置を調整しないといけないレベルだよ!(「゚Д゚)「
なお、工場から日本に到着するまで約一週間程かかります。その間ずっと箱に油を吸われてる→素材の劣化が進んでると考えると……(;゚Д゚)ヒィッ
あと6割3分ぐらいの確率で箱が破損してるため、これも見つけ次第、仔ドラさんが修理補強してる現状(´・ω・`)
もちろん価格相応と言えばその通りなのだが……仔ドラさんのブログを読んで情報を集める人ってだいたい、お迎えを失敗したくない方やドールを大事にしたいと思ってる方だと思うので、そういう方には正直おススメできません。


【番外編】
・なないろパレット

うちのオリジナルだからべた褒めすると思った?残念、仔ドラさんはそんなに甘くないぞ!(「゚Д゚)「
ぶっちゃけ、いい所も悪い所もまるっと伝えてこそ信用に繋がると思ってるので、正直に評価します。
まず、品質はそこそこ。ブリードはそんなに出てこないけれども、高品質の素材という印象もないので、それなりに再生材は使ってると思われる。
梱包は132cm以下の小型モデルは従来の毛布式、145cmは寝袋式で、梱包をしっかりしようとしてる姿勢は見えるので一安心。
まとめると『良くも悪くも価格相応』という感じです(´・ω・`)
ちなみに、ここまではあくまで素材や梱包による評価。付加価値も加味するとまた変わってきます。
ななパレは国内職人によるメイクが標準搭載&衣装セットも選択できるので、そのあたり考えると総合的にはお得だと思います。
工場の生産も結構早いので、職人さんが忙しくなければ納期的にはほかとあまり変わらないのもポイント。
総合的にはおススメできるブランドなので、気に入った子がいれば迷わずポチればいいと思います( ゚∀゚)



さて、販売店の中の竜とは思えないぶっちゃけた記事ですが、この辺知っておくとドール選びの時に参考になるかなと思って記事にしました。
ドールのお迎えは決して安い買い物ではないので、自分が後悔しない選択をしてください。
安物買いの銭失いとはよく言ったものよ……(´・ω・`)


余談ですが、TPE製ドールは製造原価だけで数万円クラスの高価な製品です。
なので、某密林等で販売されているビックリドッキリ格安モデルはお迎えしないように、と仔ドラさんは警告しておきます(「゚Д゚)「
再生材もりもりのドールならまだしも、TPEはラブドールだけでなく工業、医療の分野でも広く使われる素材です。
その格安ラブドールの素材、本当にラブドールに使われてた再生材で作られてますか……?もしかしたら他の分野の素材が混じってるかもしれませんよ……?( ゚Д゚)
ちなみに、中国には中古TPE材と金型をセットにしたラブドールメーカースターターキットを販売してる業者がいるらしいです。こわい(´・ω・`)

『画像はイメージです!』と言い張られてエアドールが送られてくるだけならまだ笑い話にすることもできますが、妙な素材が混じってて健康被害とか笑えない事態なので、ラブドールのお迎えは必ず信用できる代理店、販売店を利用しましょう。


仔ドラさんとの おやくそく だぞ!(「゚Д゚)「

7件のコメント


  • 数年前にAmazonがまだ公にラブドールを販売していた時期に
    某甘人形という所からピ○チ○ウ娘(○カ○ュウのフードを着ていた)というドールを購入しました
    すでに5年くらい?経過していますが、当初よりブリードも匂いもほとんどありませんでした
    現在まで専用ソファーに座らせっぱなしですが、何年も曲げている膝裏に亀裂は生じてないです
    ブリードは地味には出ているのでしょうが、油紙などを当ててもほとんど染み出てないです
    故にAXB Dollは決して悪いメーカーでは無いことが分かります
    ダメなのはAXB Dollなどの人気ドールを”コピー”しているまがい物ですね

    ぴかちう娘 on

  • >涼風 様
    再生材を使ってる、っていうのは向こうのメーカーの設立にも携わってた方からの情報なので、配合されてること自体はガチらしいですわ(´・ω・`)

    辛口レビューも仔ドラさんは遠慮なく乗っけるので気にせずどうぞ。
    悪い評価でも『これ検討してたけど我慢してもうちょっとイイのお迎えするかな』ってなる方もいると思うので。

    仔ドラ on

  • 再生材の話は時折耳にしますが、他の方も言われるように安定供給される元があるのか…という点が気になりますね
    (都市伝説のネズミ肉バーガー的な?)

    WMとAXBについては某所でレビューしたことごありますが、概ね仔ドラさんの評価と同じです
    辛口で良ければリライトしてこちらにも投稿しようかな…?

    涼風 on

  • >阿佳(よっちゃんと読んで下さい!)
    なぁに、向こうは金型どころか技術者すら平気で流出する世紀末なので、この程度の暴露はどうという事はないわ……( ゚Д゚)
    TPEは熱に弱いと言っても、変質し始める温度が50~60℃からなので、常識的な温度のお湯なら大丈夫です(ただし40℃を超えるような高温度の場合、あまり長時間入れないほうがいい)

    仔ドラ on

  • そんなにぶっちゃけて大丈夫ですか⁉️😅
    スタンリーキューブリックやモーツァルトみたいな事(自分の作品内でフリーメイソンの儀式を再現して殺されたらしいです)にはならないとは思いますが、今後が心配です😓

    …前からpiperdoll推しって言っていますが、TPEは熱に弱いって話ですけど、ドールちゃんと温泉旅行とか混浴風呂はやめた方が良さそうですね‼️😵

    阿佳(よっちゃんと読んで下さい!) on

コメントを残す